医療崩壊

ウイズコロナの生活が2年目に突入した。緊急事態宣言が解除になっても収束までの行程が分からない。待望のワクチンが登場したが副反応の実態が不明。メディアは新型コロナの変異株の恐怖を煽り続けている。

医療現場も混乱している。民間病院は、新型コロナの感染者の診療を拒み、公立病院から溢れた感染者は自宅療養を余儀なくされている。重症コロナウイルスの患者は入院先を失い、救急車でたらいまわしされて死亡するという悲劇も起きている。日本の医療は崩壊寸前の様相を見せている。

日本の病院のベッド数は世界一ともいわれているのに、なぜこういうことが起きているのか。

新型コロナウイルスは法定伝染病(2類)に指定されていて、公的病院以外は入院できないという事情もある。

日本の病院総数は民間、公立合わせて約9000、そのうち約1割の900が公立、公的病院。新コロナの患者に対応できる公立病院は圧倒的に少ない。これは表向きの理由である。緊急事態なのだから法改正すればいいが、そうはならないのだ。医師会が法改正に反対しているから。なぜ、医師会が反対しているか。その理由が今回のテーマとなっている。

民間病院の待合室やロビーには高齢者を中心とする一般患者で溢れ、医師や医療従事者は忙殺されている。とても新型コロナウイルスの患者を受け入れる余裕がないという。 一般患者は、公立病院にまで押し寄せ、医師を悩ませている。

医師法により、医師はどんな場合でも診察を拒めない。「この程度のことで病院に来るな」━━医師の本音が聞こえてきそうだ。 

マニュアル診療なので医師は決められた手順で診察して薬を処方するだけ。多くの病院で3時間待ち3分間診療が日常化している。

単純作業の繰り返しで多くの医師は、ストレスが溜まり、勤労意欲も喪失していると聞く。

現在、日本の患者を 「病気仕分け」をすれば、自分で治せる病気ばかりだという。 「9割の病気は病気ではない。ウソの病気である」(e━クリニック医師・岡本裕医学博士)。

病院経営者にとっては、ウソの病気の患者は、オイシイ患者サマなのである。医師会は病院経営者や製薬会社の意向に逆らえないのだ。真実をいえば、日本の医療はウソの病気により成り立っている。

皆保険制度が仇となり、ウソの病気が蔓延し過ぎている今の日本では安心して医療を受けることが年々難しくなりつつある。

今回の新コロナによるパンデミックによって、このままではホントの病気に罹っている人たちの命が危なくなっている。

ホントの病気、ウソの病気

ホントの病気━━ 以下にあげてみると、以下のようになる。

・がん
・小児がん
・難病(難治性疾患、克服事業臨床調査研究分野が指定する130疾患)
・アルツハイマー病
・救急疾患(脳出血、クモ膜下出血、脳梗塞、心筋梗塞、重症外傷)

ホントの病気は、患者一人の力で治すのが困難で、患者と医師たちが対等にタッグを組んで真剣に取り組んでいかなければ治癒させるのが難しい。

ウソの病気━━ その代表的なものをあげてみる。

・メタボリックシンドローム
・高血圧
・肥満症
・2型糖尿病
・高脂血症
・風邪
・痛風
・抑うつ
・不眠症
・喘息
・アトピー
・慢性便秘
・慢性頭痛
・腰痛
・膝痛
・リュウマチ

基本的には、ホントの病気以外の症状が該当する。いずれも命のやりとりを迫られるものではなく、予防も可能で、仮になっても的確な知識と簡単なアドバイス(自分医学)さえ、もらえれば誰でも十分、自分自身の力で元に戻ることができる。

ウソの病気は果たして、どれくらいの数になるのか。微々たるものであれば、医師不足や医療費の高騰を引き起こしたりはしない。

ホントの病気の患者さんは、約100万人単位最大で数百万人を越えることはないと見積もられている。

ホントの病気の種類は多いが、患者数が少ない病気も数多くある。特に難病(130種類の難治性疾患)患者の数が少ないので研究も進まず、製薬会社も儲からないから興味を示さない。こうして、難病は置き去りにされる傾向にある。

一方、ウソの病気の患者は人口の半分を超えているといわれているから数千万(5000万以上)。ホントの病気の約10倍である。

日本人の病気全体の約9割はウソの病気ということになる(e━クリニック岡本裕医師)。10人に9人がニセの病気だから、医師不足、医療費高騰、医療の質の低下の原因になることは明白である。医療に詳しいと称している有識者はこの事実に目をつむっている。

ウソの病気の患者が救急車をタクシー代わりに呼んで救急外来にやってくるという信じられないことも起きている。ウソの病気の診察を医者が断れないという現実が諸悪の根源だ。 

生活習慣病とも呼ばれているウソの病気が横行し始めたのは1980年代のバブル経済の頃からと思われる。金権主義が幅を利かせ、健康もお金で買えるという風潮が蔓延した。高額な薬や医療機器の開発が進められ、医療バブルに多くの国民も踊らされた。

ウソの病気の原因は体内の水不足

製薬や健康食品、ビールや飲料水のCMが世界中のメデイアに溢れ、庶民は知らず知らずのうちに洗脳されていった。

そこに、もう一つの落とし穴が待っていた。ここ20年の間にコーヒー、紅茶や各種の清涼飲料水、ビール、お酒など新商品が市場に次々と現れ、CMに洗脳された老若男女は水を飲まなくなった。清涼飲料水やコーヒー、お茶、ビールなどのアルコール飲料は水ではないのに、体内の水分は足りていると勘違いしている。水と水分は別物である。

生き物は、水(H2O)で生かされている。この事実を無視してきたことが、今日のウソの病気を生み出した要因である。

ウソの病気の根本原因は、体内の水不足━━━体内の乾燥である。

先進諸国における共通の悩ましい問題である。

今、世界中に体内乾燥によるパンデミックが起きている。

体内乾燥によるパンデミックの方が、問題は簡単である。ワクチンは古代から身近に存在している水(自然水)である。ただ、ひたすら飲めばいいだけの話だから。

当たり前のことがわからない

なぜ、人々は水を飲もうとしないのか。

私たちが犯している大きな過ちは、水を飲むだけで痛みを和らげることができるのにもかかわらず、医者に通うことである。医者に行った瞬間から、私たちは患者というカテゴリーに分けられ薬を与えられる。実際には体の乾燥を知らせようとしているこれらのサインは、医学界や製薬業界にとって願ってもいない増益のチャンスと見なされている。治さない医療が蔓延している。

現状の医療・保険制度下において、病気の症状というのは、体が乾燥を叫んでいるサインだと主張しても異端者扱いされる。なぜなら、うまくお金が回っている社会を乱す反乱者になってしまうからだ。

それは、医学の欠陥としてではなく、現代社会における人々の際限のない欲望にも原因がある。その結果、ほとんどのケースにおいて経済が優先されていく。社会のシステムに反して行動することは多くのリスクが伴う。このリスクを誰もが背負うものと考えるのは、はかない期待である。

こうした過ちの上に構成された医療制度は後戻りできないほど大きく、複雑なものとなっている。なぜなら、制度の過ちによる恩恵を受けている多くの人々や団体があるからだ。この過ちは彼らの存在価値にすり替わり、医学は人体の治癒に重きを置かず、医学自身を利潤の対象となっている。

もし、反対のことが起こっていれば、今、私たちは自分の体について、より多くの知識(自然治癒力や免疫の仕組み)を持ち、妄信的な医学信仰から解放されていたと考える。今、必要なのは治さない医学から治す医学への転換である。

現代医学は症状に病名をつけ、クスリで抑え込む薬物療法を治療と称している。

薬剤師はクスリを飲まないといわれている。なぜか、専門家はクスリの恐ろしさを知っているからだ。多くの病気は、原因不明(本態性)の慢性疾患と診断され、死ぬまで薬漬けにされている。

なぜ薬で病が治らないのか。なぜ誤診が起きるのか。薬は緩和剤。
変形性疾患を治療するものではない。

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