重症化に対処する━━
ハッピー・ハイポキシア(血中酸素低下症)

厚労省によると、新コロナウイルスの感染者のうち、自宅療養者は全国で約2万人を越えている。感染者で自宅療養中に容態が急変し、死亡する事例が相次いで起きている。症状がないから、軽症だと思い込んで過ごしているうちに、重篤な事態になってしまう。医師が注意を呼びかけているのは「ハッピー・ハイポキシア━━幸せな低酸素症」

ハッピーとネーミングされているが、無症状や軽症だと思い込み、本人が気付かないうちに重症になり、死亡するケースもある。自宅療養に潜む恐ろしい病気である。

入院中の新コロナウイルスの重症患者の中でも血中酸素低下症が起きている。
特に、睡眠薬や麻酔を処置されている場合は危険である。血中酸素濃度「酸素飽和度」98%を下回り、危険水域の90%以下になると、意思表示ができなくて、手遅れになることも考えられる。

察知のため、酸素飽和濃度を測る医療機器「パルスオキシメーター」が有効である。だが、個人需要拡大で品不足になると病院などに行き渡らなくなるため、購入は控えるべきだ。

血中酸素飽和度98%を維持するためには、いくつかの方法がある。

先ず、呼吸方法を意識して口呼吸から鼻呼吸に変える。

日本人の多くは口呼吸に頼っている。
口呼吸は長年、直立、二足歩行を続けてきた結果、気道と食道が繋がってしまった。ハイハイしかできない乳幼児は他の哺乳類動物と同様、呼吸は鼻、飲食物は口からと別れている。空気(酸素)は鼻腔を通過し、殺菌、抗ウイルス及び加湿処理が行われ、肺臓に送りこまれる。殺菌、ウイルス制御された酸素は、湿り気を帯びていて肺胞にピタリと張り付く。酸素は肺臓から血液とともに細胞内のミトコンドリアに送られて生命エネルギー(ATP)が生産される。

酸素の吸収システムが口呼吸に変わると、ナマ空気が食道を通過して、加湿もウイルス制御も殺菌も未処理のまま食道経由で消化管に送り込まれる。

空気と口から取り込んだ食物が合体して小腸へ。
未処理の空気(酸素)が混入した危険な赤血球である。

この赤血球は肺臓を通過していないので酸素含有量が少ない。肺臓内に送られた酸素は肺胞でヘモグロビンと結合して血液を通じて各細胞に送り込まれる仕組みになっている。肺臓を通過しない酸素は各細胞に届かない。酸素不足になり、血中酸素濃度が98%に満たない。こうして口呼吸は血中酸素低下症にかかる危険性が大きい。

呼吸はきちんと鼻から行うのが、ほ乳類脊椎動物の掟である。
唯一、人間だけが掟破りを行っている。

水と空気(酸素)は一体になっている━━
水不足は酸素不足になる

酸素は、細胞内のミトコンドリアに送られて、生命エネルギー(ATP)の原料になる。新型コロナウイルスの感染後の脱力感、倦怠感はいずれもエネルギー不足が原因である。

2月17日からワクチン接種が始まる。欧米より2か月間遅れであるが、アナフラキシーなどの副反応が心配されていたが,摂取後すぐ対症すれば、それほど問題が無いようである。

高齢者や持病を持っている人は、重症化予防のためにはワクチン接種も有効かと考える。ただし、新型コロナウイルスに対しては、今回のワクチン接種は感染予防とはならない。あくまで、重症化防止のための対処療法である。

ワクチンを接種するか否かは個人の判断に託されている。筆者は解離水で予防医学を実践しているから、ワクチンは打たない。   

新型コロナの感染予防と重症化防止のために、日頃から良質の水(解離水)を飲み、意識的に口呼吸を止め、鼻呼吸をすることが肝要である。

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