生き物の祖先は、
何億年も水の中で生活を続けてきたことを
思い出して欲しい。
ヒトも生まれるまで、10月10日、
母体の羊水の中で過ごしている。

38億年前、始原細胞は海の中で誕生し、
6億年前までは魚類として水の中で暮らしてきた。

ところが大規模な地殻変動で天地がひっくり返り、
地球の生態系が大きく様変わりをした。
・カレドニア造山運動 = 6億年前
・バリスカン造山運動 = 4億年前
・アルプス造山運動 = 2億年前

現在、地球上にそびえている5000m以上の山脈は、
造山運動によって海底から隆起したものである。
ちなみにアルプス山脈という名前は、
2億年前のアルプス造山運動に由来しているという。

地球全土を襲った大地殻変動により、
多くの水棲生物は陸揚げされ乾燥が原因で絶滅した。

たまたま、
水辺の近くに生息していたサメ類が生き残って、
水不足に耐えながら、
陸上動物に進化していったという経緯がある。

サメは水不足に備え、
体(細胞)に大量の水を貯え、
エラ呼吸から肺呼吸に変えるなど苦しみながら、
体の仕組みを変えざるをえなかった。

サメ類はやがて水陸に適応できる両生類になり、
爬虫類と哺乳類に進化していった。

陸上型に進化した動物は、
可能な限り、水を細胞内に取り込んで
生命エネルギー(水発電エネルギー)を生成した。

海草や魚介類、昆虫類、木の実などの
固形物エネルギーはあくまで、
補助的であり、水不足の時にだけ摂取した。

水が主役であることは、
現在に至るまで変わらないのである。

水はエネルギー効率が約80%で解毒も単純である。
固形物は、消化吸収には貴重な水が必要(加水分解)であり、
エネルギー効率も約20%程度。
さらに、解毒システムも複雑で時間を要し、
体への負担が大きい。

2億2000年前頃に私たちの直近のルーツで、
トカリネズミなどの「ほ乳類」が現れた。
トカリネズミは恐竜の足元にに隠れながら、
木の実や昆虫類を捕食しながら生き永ら得たと考えられる。

大型動物に水場を占領され、
固形物から最小限のエネルギー源を確保していた。

固形物エネルギーシステムは、
元々、水棲生物であったほ乳類動物にとって得意ではなく、
あくまで水不足に備えての緊急措置であった。
ここが重要である。

我々の体のエネルギー獲得システムは70%は水で、
30%は固形物からという割合で落ち着いている。

ところが、
脳細胞だけは特別で99%は水に依存している。
脳細胞だけは水不足が我慢できない。
水を独占し、
水配分まで支配している。

脳内の水不足は、
死に直結している。

カテゴリー: 水の探究