解離水の発見
水の研究は数多くなされているが、検証していくと、水に溶け込んだ物質(溶質)の研究が中心である。水自体の機能性や反応性(溶媒)の研究の実績は少なく、科学的に実証された事例は少なかった。
その理由は、水の特異性にある。
水は他の物質とはまったく異次元の性格をもっていて従来の物理化学の物差しでは測定ができなかった。1993年、「機能水研究振興財団」(厚生省の外郭団体)が設立され、日本で初めて水の基礎研究が開始された。分析化学の花岡孝吉先生(工学博士 当時 テキサス大学医学部客員教授)を中心とした日米の研究者が共同で溶媒の研究に取り組んだ。
研究グループは水に溶け込んでいる物質(溶質)ではなくて、溶かす機能や水自体の反応性(エネルギー性)などに注目した。
研究グループは当時、薬水として名高いドイツのノルデナウの水の機能性を解明した。現地調査に赴き、20リットルの原水をESR分光法でノルデナウの水の定量分析を行った。ノルデナウの水の機能性を数値で証明した。
水に電磁気や熱エネルギーあるいは高圧が負荷されると水の構造や物性が変わり、エネルギー性の高い粒子が遊離してくることが理論的に分かっていた。物理化学では解離といっている。
水の解離の式:(H2O)n⇒H++OH-
このエネルギー粒子は解離の電子(OH-)、解離のプロトン(H+)と名付けられた。
水の不思議なふるまいは、すべてプロトンと電子の働きによることがわかった。解離のOH-や解離のH+はエネルギー物質で化学的物質とは反応せず(pHに影響されない)、化学的物質の水酸イオンと水素イオンと区別されている。
ESR分光法によりノルデナウの水から解離のOH-量が1リットル中14ppm計測された。
一般の水の解離のOH-量は1リットル中0.0007ppm。ノルデナウの水には水分子から遊離したエネルギー粒子が一般の水(水道水や雨水)の約2万倍、存在していた。
解離とは物質が高いエネルギー場(電場や磁場)において分子状態からイオン→原子(原子団)→素粒子(量子)に変化していく現象である。ドイツのノルデナウの地層はエネルギー性の高いケイ素や雲母などの岩盤層からできており、岩盤層から湧水してくる水は解離していることが確認された。
ノルデナウの水を飲んだガンや糖尿病などの生活習慣病の患者が1000人のうち840人が完治あるいは症状の改善が見られた(治癒率84%)。ドイツの医学会の10年間にわたる疫学調査で分かり、奇跡の水といわれてきたが、初めて科学的根拠が示された。解離のOH-が生体内で働いてガンや糖尿病などの慢性疾患の治癒に寄与したことが明らかにされた。
現代医学の三大治療(手術・抗がん剤・放射線)の平均治癒率はせいぜい数パーセント。ノルデナウの水の治癒率84%に、はるかに及ばない。