水不足が続けば、破綻を回避するために、
細胞は別の方法でエネルギーを得なくてはならない段階に追い込まれていく。
極限状態になると、細胞は突然変異を起こし、原始的な細胞に転換していく。
酸素が無くても生存可能な細胞が増加していく。
それが無酸素性細胞(ガン細胞)である。
原始的な細胞は酸素を使わないで、エネルギー生産ができる。
通常、酸素は、生命エネルギー(ATP)の原料に欠かせない。
私たちの体は水に溶けた酸素しか利用できない。
水不足になると、酸素を細胞内に取り込めなくなる。
体が水不足になると、生命力が衰えてくることは必然である。
水不足が食べ物の消化活動に支障を来した上に、望まれない無酸素性の原始的な細胞つまりガン細胞の誕生までも引き起こす原因となっている。細胞が酸欠状態になると発がんのスイッチが入るのだ。
ガン細胞のルーツは、地球上で酸素のない環境で生きることに成功した初めての生物である。生命の始まりの頃の細胞(嫌気性細菌)の最大の敵は、酸素であった。
ここに、ガン細胞を退治する妙案がある。
ガン細胞に高濃度の酸素を溶け込んだ水を届ければ、
ガン細胞の死を招く(通常は酸素は水に1ℓ当たり約9.02ppm溶けている。
解離水は高濃度で1ℓ当たり14.40ppmである)。
酸素を多く含んだ水は副作用の心配もなく、まさにガンの治療の妙薬である。
こんな簡単なことが原因であるにもかかわらず、
医学はなぜ複雑で、誰も望む結果をもたらさない方法
(手術・抗ガン剤・化学療法)を試すのか。
理解できない。
必要量の水(1日2.5ℓ~3ℓ)の水を飲んでいれば、
発がん物質を恐れる必要はない。
ところが、水不足になると、
どんな食べ物でも発がん物質になり得る。
食べ物は、野菜も肉も魚も脂である。
生き物の細胞膜は脂であり、
少量の水では溶けない。
食べ物を何日も消化管に溜めておくと、
どうなるか想像して欲しい。
消化管の温度は通常、約37℃で真夏炎天下の世界である。
高温・多湿の環境で肉や魚を放置しておくと、短時間で腐敗が進行する。
動物性の食べ物は腐敗し、植物性の食べ物は、発酵する。
未消化のまま何時間も溜め置くべきではないことは自明である。
食べ物由来の腐敗物は門脈を通って血液に入り、全身を巡る。
細胞に毒が回ると、前に説明した通り、
細胞は防衛のために原始細胞(ガン細胞)に戻ろうとする。
水不足の上に、食べ過ぎると消化・解毒のために、
貴重な貯蔵タンパク質が浪費される。
貯蔵タンパク質が不足すると、神経や精神、
そして遺伝子にまでに様々な障害が起きてくる。
腹八分と毎日、潤沢な水を取り入れていれば、
医者の顔を見なくても済む。
腹八分で食べるのを我慢することは難しいと感じている人が多い。
それならば、食べる回数を減らせばいい。
ミニ断食の決行である。
つまり、朝食を果物と水だけにして、
一日、二食にすればいい。
ひたすら、毒出し。
毒消しに励むのである。
ガン治療に自然療法を取り入れている
帯津良一先生(帯津三敬病院院長)もガン患者に断食療法を推奨している。
人間は動物に比べて消化能力が弱く、
固形物を水に溶かして細胞液に仕上げるのに最低、8時間は必要である。
食べ物を摂取した後は、動かないでひたすら、
消化吸収に集中しなくてはならない。
理想的な食事のとり方を提案したい。
朝、昼を軽めの食事にして、
御馳走は夕食に食べる。
夕食後は、お風呂に入って後は、寝るだけである。
睡眠中に、夕飯で摂取した固形物(食べ物)は、
ゆっくりと時間をかけてブドウ糖(エネルギー)に転換していく。
朝、起きると消化された固形物はブドウ糖に変換されて血液中に存在し、
これからの活動に備えて待機している。
午前中に、このエネルギーは使えばいい。
朝、朝食(固形物エネルギー)を摂ると、
このサイクルが崩れてしまう。
血液中の待機しているブドウ糖は、空腹時に消費される。
食べ物が、腸管に入ってくると、消化作業に血液が胃腸内に集中し、
全身にエネルギーを届けることが出来なくなる。
その結果、血液中にブドウ糖が残り、
血糖値が上がったままになる。
毎朝、繰り返していると糖尿病の危機が迫ってくる。
食後は8時間休んで、胃袋を空にすることが不可欠である。
現代人の朝は、忙しい。朝食を摂って休んでいる暇はない。
胃袋に固形物を溜め込んで満員電車に揺られて通勤、通学している。
昔の賢人の戒めの言葉がある━━
食事や仕事の後は「親が死んでも骨休め」。
サバンナのライオン家族は、狩りの後はごろんと寝転んでいる。
食後は、近くを獲物が通っての無関心でいる。
次の狩りの時間まで動かない。食後の骨休めをしている。
いざ狩りの時は、全力を出し切って蓄積したエネルギーを使い果たす。
体に余分な固形物を溜め込まない。
狩りの成功率も高くない。
ほどほどで、肥満になる程、食餌に恵まれていない。
腹八分が限界。
これが自然の掟である。
野生動物は、糖尿病やガンにならない。
ペットや動物園のトラ、ライオンは人間と同じ病気に罹っている。
水を飲んで、朝食セーブのミニ断食は
自然の摂理にかなっている。