キラーT細胞が変異ウイルス撃退
新型コロナウイルスを強力に撃退する免疫細胞に期待が高まっている。ウイルスに感染した細胞を探し出して破壊するNK細胞(通称キラーT細胞)だ。
キラーT細胞は、胸腺で作られるT細胞から分化した「免疫の主役」として知られている。新型コロナウイルスや変異型コロナウイルスに対する、治療や感染防止対策の鍵を握る存在として最近、欧米の大学や研究機関で臨床試験が行われている。
「キラーT細胞は、ウイルスに感染した細胞を丸ごと破壊するパワフルな細胞だ。
新型コロナウイルスとの闘いで、このキラーT細胞が重要な役割を果たしているという研究発表が相次いでいる。
米・国立衛生研究所やジョンズ・ホプキンス大学は通常の新型コロナウイルスに感染して回復した30人の血液中のキラー細胞を分析した。3月に発表した結果によると、新型コロナウイルスに対してキラーT細胞が認識・反応できることが分かった。さらに、
英国型、インド型などの「変異ウイルスに対してもキラーT細胞は反応して排除していることが確認されている」 (英インペリアル・カレッジ・ロンドン小野昌弘准教授)
米ラホヤ免疫学研究所などは変異型ウイルスに感染した19人の血液を分析、3月に結果を発表した。血中のキラーT細胞が英国型、ブラジル型、南ア型、カリフォルニア型の変異ウイルスのすべてにおいて、効果が認識できたという。抗体が効かなくてもキラーT細胞が働いてワクチン的な効力を発揮しているという見方が出てきた。
キラーT細胞は重症化防止にも威力を発揮している可能性も見えてきた。英国ユニバーシテイー・カレッジ・ロンドンなどの研究グループは査読前の論文でキラーT細胞が感染してすぐに働くと重症化を防ぐ可能性があると報告した。
キラーT細胞の保有数は各個人によって異なる。キラーT細胞の数や質によって、その人の免疫力が決まり、健康度も左右されている。
通常、キラーT細胞はリンパ球の約40%を占めているが、人工的に増やす薬剤などは、現在のところ開発されていない。一方、キラーT細胞を人工的に作る試みが国内で進んでいる。京都大学ウイルス・再生医科学研究所や藤田医科大などでiPS細胞を用いてキラーT細胞を作成に取り組んでいるが、手間もコストもかかる。
感染して回復した人のキラーT細胞から感染細胞を認識するタンパク質を作る遺伝子を特定し、他人のiPS細胞に組み込んだうえでキラーT細胞に変化させる。
できたiPS細胞を感染した人に移植して体内の新型コロナウイルス増殖を抑えることを狙う。2021年度中に遺伝子を見つけ2~3年後の実用化を目指すというが、こんなペースでは、早急の感染防止には役に立たない。
解離水がキラーT細胞を増強する実験
解離水を常用していると、通常の風邪やインフルエンザに罹りにくいという報告は以前から受けていた。我々解離水の研究者は、その理由を知っていた。
1999年、米国テキサス大学医学でF.ガブルェル教授グループによる解離水の有効性を示す生物学的及び物理学的な臨床実験が行われた。
マウスを使った動物実験の結果、解離水を飲用したマウス群の免疫細胞が増加し、インフルエンザウイルスを制御したことが判明した。
●解離水5ccを飲用したマウス群の免疫系の効果の実験において、解離水を与えないマウス群と比較した結果、解離水を飲用したマウス群の治癒ホルモン系プロパージンの著しい増加が認められた。
●治癒系ホルモンのプロパージンの増多により、解離水群のマウスのリンパ球のT細胞が活発化、成熟、発展分化し、末梢へ。特にキラーT細胞(TK)が活発化し、ウイルスや病原菌、ガンや異種細胞を撃退、無力化させた。
血清に存在している治癒ホルモン(プロパージン)が増加することによって、細胞に攻撃を仕掛ける細菌やウイルスを発見・防御・攻撃する仕組みは分かっていたが、加齢とともに治癒ホルモンが減少することは、防ぎようがないと思われていた。解離水の常用によって年齢に関係なく、治癒ホルモン(プロパージン)が増加することが分かった。
テキサス大学の実験を皮切りに追試が行われ、解離水の効果による免疫力増多の確証を得ていた。
インフルエンザウイルスは流行の度に変異種が現れ、名前が付けられている。昨年から流行している新型ウイルスといえども、基本的にはインフルエンザウイルスである。免疫細胞を増加させ、コントロールするプロパージンホルモンが分泌していれば、
ウイルスが細胞膜にたどり着く前に、キラーT細胞にキャッチされて成敗される。